乗り継ぎの便に向かったら、もう搭乗が締め切られていた…そんな経験はありませんか?前の便が遅れて到着した、空港内の移動に思った以上に時間がかかった、理由はさまざまですが、乗り継ぎに失敗してしまうと「次の便はどうなるの?」「今夜中に着けるの?」と一気に不安になりますよね。

実はこの対応、同じチケットで通して予約していたか、別々にチケットを取っていたかで大きく変わります。航空会社側で次の便を手配してもらえるケースもあれば、自分で対応しなければならないケースもあるのです。

この記事では、空港のチェックインカウンターで旅客対応をしていた元グランドスタッフが、乗り継ぎ失敗時の対応の違いと、自分でできる備えについて解説します。

乗り継ぎに乗り遅れた、まず何が起こる?

乗り継ぎを含む旅程のチケット(航空券)を購入する際には二つのパターンがあります。この違いによって乗り継ぎ遅れがあった場合の対応が大きく変わってきます。

同一チケット(通し予約)
出発地から最終目的地までを一つの旅程として一緒に購入するパターン(航空会社は別々でもOK)

区間ごとに別々の予約
1便目と2便目それぞれを予約、購入しているパターン

CASE1|同一チケット(通し予約)の場合は航空会社側で対応してくれる

乗り継先の航空会社が別の航空会社だと不安になってしまうかもしれませんが、通し予約をしている場合は、もともとの乗り継ぎ先の航空会社が対応してくれるので安心してください。
乗り継ぎの便が複数便あれば、次便へ振り替えか、一日一便しかないような場合は他社への振り替えや乗り継ぎを含む旅程を案内される場合もあります。
いずれにしても会社側で振替手続きをしてもらえるので、安心できます。

CASE2|別々に予約していた場合は自己責任になることが多い

もともとチケットが別々の発券だった場合は、航空会社側で振替手続きをしてもらえないケースが多いです。
これは航空会社側からすると乗り継ぎ便ではなく、一便一便が独立したフライトなので、単に締め切り時刻までに手続きをしなかった人とみなされてしまいます。

くじら

とはいえ、前便の遅延証明書を提出すれば手数料を無料で払い戻しをしてもらえる場合も多くあります。次便の手配はご自身で行う必要はありますが、まずは絶望せずに使えなくなったチケットは払い戻しをしてもらい新しい旅程に備えましょう。

別々予約のときこそ旅行保険・クレカ保険が頼りになる

別々にチケットを取っていた場合、新しい便の手配費用は基本的に自己負担になります。そんなときに備えておきたいのが旅行保険やクレジットカードに付帯している旅行保険です。

「航空機遅延費用」や「乗り継ぎ遅延」の補償が付いている保険であれば、新たに購入した便の費用や、乗り継ぎ地での宿泊・食事費用をカバーできる場合があります。加入している保険の補償内容を出発前に確認しておくと安心です。

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クレジットカード付帯の旅行保険は、カードのランクによって補償内容が大きく変わります。年会費無料カードでは乗り継ぎ遅延の補償がついていないことも多いので、出発前に確認しておくのがおすすめです。

乗り継ぎ失敗の原因によって対応が変わる

①前の便の遅延が原因(航空会社都合)

機材故障や機材変更など、航空会社側の原因により遅延が原因だった場合は、一番手厚い対応になります。利用する航空会社によって異なりますが、以下のような対応になります。

  • 自社の次便へ振り替え
  • 提携している他社への振り替え
  • 乗り継ぎ時間が長時間の場合には食事クーポンの支給
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チケットの種類によってはホテルが手配されることもあります。
少しでも早い便で目的地に到着するために交渉の余地あり!です。

②前の便の遅延が原因(不可抗力)

悪天候による遅延や、国際線ではストライキによる遅延欠航も珍しくありません。そして残念ながらストライキも不可抗力に分類されます。
この場合も振り替えは手続きはしてもらえますが、自社便への振り替えが基本で、他社便への振り替えは会社によって取り扱いが変わります。また、食事や宿泊の提供はありません。

③自分の移動が遅れた・乗り継ぎ時間の見積もりが甘かった場合

入国審査で時間がかかったり、空港ターミナル内の移動に迷ってしまったり、飛行機の遅延がないのに乗り遅れてしまうこともあります。残念ながらこのケースも航空会社からの補償は受けられませんが、差額を払って次の便に変更してもらえる場合もあるので事情を説明して交渉してみるのがおすすめです。

預けた荷物も忘れずに手続きを!

通常預けた荷物は旅客と一緒に動きます。旅客が搭乗していないのに、荷物だけが先に予約便に搭載されてしまうことはまずありません。
振り替え便が決まったら、荷物の手続きも忘れずに行いましょう。予定の便から振り替えを行った場合、荷物だけが届かないロストバゲージになってしまうことが起こりえます。
振り替えがあったら必ず、手荷物預かり票(Baggage Claim Tag)を航空会社スタッフへ提示して荷物がいくつあるのか伝えてください。

CASE1|予定していた航空会社の次便へ振り替えした場合

この場合はシステムが連動しているのでスタッフ側の見落としもあまりないかと思いますが、手荷物預かり票(Baggage Claim Tag)を必ず提示してください。

CASE2|予定とは別の航空会社へ振り替えした場合

振り替え先の航空会社側は鞄の預かりをし直す場合がほとんどです。振り替え便までの時間が短ければ、一度も引き取りをせずそのまま新しい便へ搭載されます。新しい手荷物預かり票(Baggage Claim Tag)が発行されることもあれば、元の手荷物預かり票(Baggage Claim Tag)をそのまま持っておくように言われる場合もあります。
新しく発行される場合もそうでない場合も、古いタグは荷物を受け取るまでは大切に保管してください。万が一ロストバゲージになったときに大事な証拠になります。

CASE3|チケットを買いなおした場合

この場合は一度荷物を引き取って、新たにとった予約の航空会社へ預けなおしが必要です。
入国審査や出発時間の問題で荷物が引き取りできない場合は、元々乗るはずだった航空会社と新たに乗ることになった航空会社でやり取りとしてもらう必要があります。
必ずスタッフに手荷物預かり票(Baggage Claim Tag)を提示して、荷物も正しく乗り継ぎができるように確認してください。

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遅延して振替されたときはロストバゲージになりやすいです。必ずスタッフに鞄の確認も行いましょう。ロストバゲージについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

乗り継ぎ失敗を防ぐためにできること

最低乗り継ぎ時間(MCT)よりも少し余裕をもつ

MCT(Minimum Connecting Time)その名の通りMinimum=最低必要な乗り継ぎ時間です。遅延もなく、空港の混雑もそこそこで、乗り継ぎで道に迷うこともなく、全てが順調にいったときに乗り継ぎができる時間が設定されています。逆に言えば、一つでもうまくいかなければ乗り継ぎできない可能性があるのです。
そもそも通しチケットはMCTを満たしていなければ購入ができませんが、空港によってはとんでもない広さで3時間乗り継ぎ時間があってもギリギリなこともあります。乗り継ぎがある場合は、乗り継ぎ空港がどんな空港なのかも調べておくと安心です。

くじら

日本人にも人気のフランス(パリ)シャルル・ド・ゴール国際空港(CDG)はターミナルは3つですが、ターミナル2は7つエリアに細かく分かれていて、ターミナル間の移動はモノレールが基本です。

別々にチケットを取る場合のリスク

別々にチケットととる場合は、MCTの確認もそれ以上の余裕をもっておくことも全て自分で行わなければなりません。そしてどんなに余裕をもっていても飛行機が遅延してしまうこともあります。
別々に手配するほうが安くなる場合もありますが、少し高くなるくらいなら通しチケットを購入しておく方がいざというときに安心です。
行き先によっては通しチケットを購入できないこともあるかもしれませんが、そのときは時間に十分すぎるくらいの余裕をもっておくことをお勧めします。

まとめ|乗り継ぎ失敗は焦らず、まず航空会社スタッフへ

乗り継ぎに失敗してしまっても、多くの場合は次の便への振り替えで対応してもらえます。ただし、同一チケットか別々予約かによって、どこまでサポートしてもらえるかが大きく変わります。

  • 通し予約なら航空会社が振り替えを手配してくれる。まずスタッフへ申し出を
  • 別々予約の場合は自己手配が基本。遅延証明書で払い戻しができる場合もある
  • 振り替えが決まったら、荷物の手続きも必ずスタッフに確認する
  • MCTはあくまで最低限。乗り継ぎ空港の規模を事前に調べて余裕をもった旅程を
くじら

乗り継ぎ失敗は焦りやすい場面ですが、スタッフに事情を説明すれば一緒に解決策を探してくれます。一人で抱え込まず、まずは声をかけてみてください。

ABOUT ME
くじら
航空業界歴13年のくじらです。元日系国際線グランドスタッフとして、手荷物トラブル対応・航空券発券・航空関連事務まで、幅広く経験してきました。フライトの困りごと、現場目線でお答えします!